Works
作品集
街中に埋もれず視認性を意識してデザインしたピアノ教室の看板
デザインの概要と考え方
駅から近く比較的人通りがある、大阪の鶴橋に新規オープンしたピアノ教室の看板デザイン。デザインのテーマは「埋もれない視認性」。
看板は近くでじっくりと見る媒体ではなく、比較的遠い位置から眺める広告物。細かな情報は入れず、車や自転車などが通過しても、瞬時に情報を把握して理解できるような工夫が必要です。それには、設置場所周辺の街並みや色彩、広告類の有無などを確認しておく必要があります。設置する建物の色や他のテナントの広告物も調べます。
現地が近く時間が許せば直接訪れて自分の目で確認することが望ましいですが、遠方でもGoogleストリートビューで周辺を確認できるので、しっかり事前確認をします。
田舎の山道に設置された看板と違い、街中の道路沿いに設置された看板は、必要最小限の情報でデザインを構成します。何を目的とした看板なのかを端的に表現するため、教室名や室内写真、階数などを目立たせます。最近はQRコードを大きく掲載し、細かな情報を載せない看板もあります。連絡先やURL、メールアドレスなどは要素として弱いため小さく表示します。看板の掲載場所に応じて掲載内容を変える必要があります。
様々な表現の可能性があるデザインの場合、思いついたイメージをランダムに描き出して、目的と異なるデザインを消去法で最小限まで絞ります。案を絞って作り上げた看板のデザインは、単独で印刷や提出はせず、Googleストリートビューでキャプチャした建物の画像に当てはめて、雰囲気を十分確認します。提出する際にも、サンプルではめ込んだ画像を提出すると、イメージしやすいと喜ばれることでしょう。
◎依頼された経緯や目的は？ 大阪市内の鶴橋に新たなピアノ教室を開設。建物最上部に掲げるピアノ教室の看板が必要となり、デザインの依頼を受けることとなりました。駅からも近いため、集客の目的以外にもランドマークとしての役割も考えています。
◎最もこだわったポイントとは？ 周辺の建物や看板類との差別化を図ること。遠い場所からでもピアノ教室の看板に気づき、設置する建物の色にも埋もれず、違和感がないようにデザインすることを重視しました。