Works
作品集
抽象的で難解な内容を文章と写真で噛み砕いて表現した人材開発の三つ折りパンフレット
デザインの概要と考え方
企業や組織における優秀な人材を育てるための人材開発の三つ折りパンフレット。デザインのポイントは「まとめる力」。
情報を正しく捉える能力や部下をまとめる力など、企業や組織において優秀な人材の確保や育成は重要な課題です。物事は、視点が違えば捉え方も異なり、最終的に結果を大きく左右することにつながります。
既存の前提を疑い、周囲に振り回されることなく真実を見抜き把握する能力を養う。人材開発という複雑すぎるテーマのパンフレットを作成することとなりました。
一般的に、作り手が伝えたい情報と消費者が必要とする情報には大きな差があると言われます。できる限りデザイナーは客観的な立場で必要な情報を集めなければなりません。まずは人材開発について説明を聞き、従来からの資料に目を通して内容にまとめ直すことから始めました。
人材開発という分野は専門的で、形ある商品やサービスとは違って良さが伝わりづらく、どうしても文章中心の説明的なデザインになりがちです。従来までのパンフレットは情報量が多すぎたため、最終的な利用方法や目的などを確認して、必要最小限の文字情報と写真や図表などを補助的に使用してまとめ直しました。
この人材開発のパンフレットは、セミナー参加者のみに配布され、その後、友人や知人など自分が勧めたい相手に直接パンフレットを手渡して内容を説明します。つまり、情報が独り歩きすることがなく、内容が分かりづらくてもセミナー参加者の説明で伝わるため、パンフレットは補助的な位置づけで十分です。従って、パンフレットには人材開発についての詳細まで盛り込まず、要点だけを掲載すればいいことになります。
印刷物の最終的な利用方法や目的で、情報をどこまで掲載するべきかが決まります。手撒きやポスティングで情報が独り歩きする場合は、手にした誰もが理解できるように様々な情報が必要となります。デザインは内容ばかりではなく、情報の伝わり方も考える必要があります。
◎依頼された経緯や目的は? 社内スタッフが作成してきたパンフレットの内容が分かりづらく、印刷もカラーコピーのため、内容を一新してパンフレットを作り直すため、デザインの依頼を受けました。パンフレットはセミナー参加者に配られ、友人や知人などへ手渡されるため、次回以降の参加者を増やす目的で利用されます。
◎最もこだわったポイントとは? 伝えたい情報が抽象的で難しいため、誰もが理解できるように文章をまとめ直し、写真や図表を取り入れることで直感的に理解できるようにデザインを工夫しました。